想像してみてください。あらゆるニーズに対応するために必要なのはたった一つのアプリ、それが2017年にテンセントがWechat用に開発したミニプログラムの後ろにある考え方です。簡単にいうと、ミニプログラムとはWechat内でアプリ同様の機能を実現できるミニアプリです。
ここに、注目してほしいところが二つあります。
一つは、Wechat内。もう一つは、仕組みです。
一つ目、この「Wechat内」について説明していきたいと思います。Wechatの中で起動させる軽量のミニアプリなので、Wechat以外のアプリをインストールする必要はありません。
例えば、ミニプログラムでコーヒーを注文する場合など、個別にアプリをダウンロードするのではなく、Wechat内でただ店舗のミニプログラムを見つけて、それを通じて商品を注文するだけで済みます。
皆さんのスマホの中で多分、年に何回しか使わないアプリがあったりすると思いますが、それをいちいちインストールしなくても済むし、スマホの容量も食わないです。
二つ目、ミニプログラムは「仕組み」です。Wechatが作っているプログラムではなく、サードパーティ誰でも使える仕組みのことです。開発者はWechatが提供している開発のガイドラインに従って開発すれば、Wechat内で起動できるミニプログラムはできるわけです。
いくつかの例を挙げますと、例えば、マクドナルドの注文は全てマクドナルドのミニプログラムの中で完結できます。今中国の飲食店の多くはミニプログラムを導入していて、WechatでQ Rコードを読み込んで、その店舗が持っているミニプログラムを呼び出して、顧客各自のスマホで注文を行うことができます。他の例と言いますと、例えば、ミニプログラムで様々な商品を購入したり、越境E Cストアで日本の商品の購入とか、あと、映画のチケットの購入、配車サービスなど生活の様々場面でも使われています。
このような、一つの店舗が活用しているだけではなくて、大手のプラットフォームもミニプログラムに参加しています。例えば、中国大手E CのR E D、Pingduoduo、そしてJ D.comは全てWechatの中でミニプログラムを作っています。そのほかと言いますと、中国の大手デリバリーサービスの美団、大手O T A会社のCトリップ、そして、日本企業の中でも、J A L、L O F T、マツモトキヨシなどもWechatの中でミニプログラムをつくっています。
では、なんで大手E Cを含めて、いろんな企業がWechatのミニプログラムを開発しているのかと言いますと、まずは、従来のアプリと比べて、ミニプログラムへのアクセス方法が多様で、ユーザーは必要とするサービスやツールに素早くアクセスできます。多くのことがミニプログラムのみでできるから、とても便利になっています。
さらに、ミニプログラムはWechatの公式アカウントや記事に埋め込むことができます。性別、場所、その他マトリクスに基づき、ユーザーに関連するミニプログラムの推奨機能も備えています。また、ミニプログラムは簡単にチャットで友達にシェアできますので、特に口コミ重視の中国人ユーザーには、友達の推薦は何よりも有力な広告になります。
もちろん、１１億人以上のユーザーを抱えているWechatのスーパーアプリの影響力は、どの企業にとっても無視できない存在です。
そのように、ミニプログラムが充実していることで、Wechatは普通のメッセンジャーアプリを超えて、今や、人々の生活のあらゆる場面で使えるスーパアプリとも呼ばられています。
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